研究の道具箱:山田晴通:韓国・北朝鮮の地名


坡州市 パジュ Paju

面積:およそ683平方km
人口:168,803人(1996年)
世帯数:53,542世帯(1996年)...公式ページの統計による

大韓民国北西部、ソウルの西北に位置し、DMZ(非武装地帯)に面した京畿道(キョンギド)の都市。1996年3月1日に市に昇格した。都農複合形態の市であり、市域に邑、面が含まれている。

坡州は、臨津江(イムジンガン)の左岸、ソウルと開城の中間に位置し、古くから米作を中心とした豊かな農村地帯であった。現在でも、米、朝鮮人参、海産物類が特産とされている。
朝鮮戦争後は、DMZ(非武装地帯)が臨津江河口部に設定され、北と対峙する最前線の地域となった。国鉄京義線は、韓国側では坡州市のムンサン(ムンは「さんずい」に「文」+山)が終点となっている。臨津江左岸の地域は、一般人の立ち入りが許されない地域となっている。板門店も、韓国側の行政上、形式的には坡州市に帰属する。
このような歴史的経緯から、坡州には、朝鮮戦争関係の史跡・記念施設などが多数存在する。臨津江に架かる「自由の橋」の左岸側は、一般の韓国人が訪れることのできる最も板門店に近い場所であり、臨津閣、統一公園といった施設がある。また、臨津江と漢江の合流点、臨津江をはさんで北側が望める烏頭山(オドゥサン)には、1992年に統一展望台(トンイルジョンマンデ)が開館し、新たな観光名所となっている。

もともと農村地帯であった坡州は、DMZに近いこともあって都市化がなかなか進まなかった。近年に至り、ソウルへの通勤者の転入が目立ってきた。

Paju, The Best Livingtopia:公式ページ(英語版)
Korea Report岡崎電脳写真有限公司のサイトにある、統一展望台訪問など写真多数を含むページへのインデックス(日本語)

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