研究の道具箱:山田晴通:韓国・北朝鮮の地名


元山 ウォンサン Wonsan

人口:約28万人(1990年)

朝鮮民主主義人民共和国東部に位置する江原道(カンウォンド)の道庁所在都市。歴史的には咸鏡南道(ハムギョンナムド)に属していたが、1946年に江原道所属に移された。
平壌(ピョンヤン)の東150kmほど、東朝鮮湾(トンチョソンマン)の奥に位置する永興湾(ヨンフンマン)にのぞむ港湾都市。

日朝修好条規(「江華条約」:1876年)に基づいて1880年に開港。以降、各方面へ広がる鉄道網の要衝となった。近年では平壌(ピョンヤン)と金剛山(クムガンサン)とを結ぶ高速道路の経由地となっている。
日本海漁業の拠点で、水産関係機関などが集まっている。
石油精製基地や、鉄道関連の工場のほか、機械・造船・化学・繊維・食品などの諸工業もある。日本やロシアとの航路もあり、平壌の日本海側における外港として機能している。
近郊には、景勝地・松濤園(ソンスウォン)海水浴場があるが、ここでは外国人出入区域と国内人出入区域が区分されている。

植民地時代の1929年、製油所の争議が発端となって歴史的なゼネストが起こった(元山ゼネスト)。
朝鮮戦争では激戦地となり(1950年)、大きな被害を受けた。


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