研究の道具箱:山田晴通

日本のCATV=有線テレビジョン=文献表

着工して随分経ちましたが、途中で工事が長く中断したりしたこともあり、まだまだ当分の間は工事中です。


 この文献表は、今後とも随時必要な加筆修正・増補を加え、内容を更新していきます。あり得べき誤謬の指摘、追加すべき文献の書誌情報など、お気づきの点は、東京経済大学山田研究室まで、おしらせ下さい。


日本のCATV=有線テレビジョン=文献表


  • 日本のCATV=有線テレビジョン=文献表

     この文献表は、日本のCATV=有線テレビジョン=に関する内容で、日本語によって発表された文献を、著者名の五十音順に列挙したものです。この文献表は、文献の網羅的な採録をめざすものではなく、山田が実際に読んだ文献を中心にしつつ、重要な文献として引用・紹介されている未見の文献を加えていくという方針をとっています。ただし、学生のレポートの素材とされたものなども、山田の業務の都合上、追加されています。
     文献の選択にあたっては、主として社会科学的な立場に立った学術的文献に絞って対象を選別し、工学技術的な文献や、類書の多い解説本、ジャーナリスティックな文献などは、学生のレポートの素材とされたものを加える程度で、あまり取り上げていません。コミュニケーション論や地域情報化論との関係でCATVについての記述があるような文献は、具体的な事例についての記述の有無など、内容に即して採録するかどうかを判断しました。同一の内容が形態を変えて刊行されているような場合は、入手の容易さなどを考慮して代表的なものを採録するよう心がけましたが、重複して採録されている場合もあります。
     この文献表の作成作業は、主として1980年代における作成者の研究活動を踏まえたものであり、比較的近年に発表されたものを中心に、相当数の文献が採録されていなかったり、採録されていても現物による確認を果していないことがあります。改善を心がけますので、お気づきの点はどうかご教示下さい。
     また、関係する論文を発表されている方は、当該文献の所在をお知らせいただくか、抜刷等をご寄贈いただけるとありがたく存じます。

    東京経済大学山田研究室 yamada@tku.ac.jp
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    <凡例>

     書誌の記載は下記の例によります。現物を確認していないものは、書誌を一部欠く場合があります。なお、雑誌論文等で、表題や連名執筆者の順序に異同のある場合は、目次よりも論文冒頭の表記を優先させました。

    1. 単行本
        著者名(発行年月):
          『書名』発行社,総頁数.
    2. 単行本所収論文
        著者名(発行年月):
          表題.
          編著者名『書名』発行社,掲載頁.
    3. 雑誌論文
        著者名(発行年月):
          表題.
          雑誌名,巻号,掲載頁.
     書誌の後に置かれた[ ]内の記載は、山田によるものです。


    日本のCATV=有線テレビジョン=文献表(最終更新:2005.09.24.)

    1. 新井直之(1977):
        CCISと住民意識.
        ソシオロジカ(創価大学社会学会),1-1,pp38〜53.
        [多摩ニュータウンにあった実験施設、多摩CCISについての評価。]

    2. 荒牧富美江(1970):
        有線放送の展望.
        立正大学女子短期大学部研究紀要,14,pp88〜104.
        [戦前の有線ラジオから、新宿のNCV〜TCVに至る、歴史的展望。]

    3. 五十嵐之雄・編(1986・06・30):
        『東北地方のCATV』五十嵐之雄,122ps.
        [1984年の放送文化基金の研究助成報告書。船津 衛、橋元良明らが参加した共同調査。]

    4. 五十嵐之雄(1998・07):
        ケーブルテレビの地域的情報活動研究.
        東北学院大学論集−人間・言語・情報−,120,pp1-31. []

    5. 石田 正ほか・編著(1988・03):
        『横浜・本牧CATV奮戦記 CATVとまちづくり 』公務職員研修協会,261ps.
        [未見]

    6. 伊藤陽一・大石 裕(1986):
        日本における有線テレビ研究の現状−実証的研究を中心に−.
        慶應義塾大学新聞研究所年報,27,pp67〜88.
        []

    7. 井上 宏(1980):
        双方向映像システムと住民参加.
        関西大学社会学部紀要,12-1,pp143〜169.
        [未見]

    8. 井上 宏・多喜弘次(1981):
        地域メディアとしてのCATV研究−津山放送.
        関西大学社会学部紀要,13-1,pp45〜72.
        []

    9. 井上 宏・多喜弘次(1984・04・01):
        『ニューメディア研究 情報新時代を考える』世界思想社,240ps.
        [直前数年間に発表された論文を踏まえてまとめられた単行本。津山・洛西・東生駒の事例研究など1980年頃のCATVの現状分析を含んでおり、その部分は多喜が執筆している割合が大きい。]

    10. 岩佐淳一・浅岡隆裕・内田康人(2004):
        ブロードバンド技術を活用したCATV事業の動向とその受容 北海道紋別郡西興部村のCATVを事例として.
        中央大学社会科学研究所年報,8,pp***〜***.
        [未見]

    11. 岩渕明男(1996・11・30):
        『双方向都市型CATVがみえる本』オーエス出版,293ps.
        [MSOの出現、インターネットへの対応の可能性といった状況を踏まえた、ビジネス本。筆者は、流通・通信・コンピュータ業界関係の著作が多いライターで、この本も類書の中では手堅い印象を与える。具体的な事例として、首都圏の事例が多数盛り込まれている。]

    12. 牛山佳菜代・姜 英美・川又 実(2005・03・10):
        日本の地域メディアにおける地域情報形成過程に関する考察.
        コミュニケーション科学,22,pp***〜***.
        []

    13. 小川明子(2005):
        可能性としてのCATVそしてパブリック・アクセス 送り手調査をもとに.
        社会情報学会[?],9-1,pp***〜***.
        [未見]

    14. 音 好宏(1999・03):
        多チャンネル化による放送ビジネスの変容(2)
        〜農村型ケーブルテレビ調査から〜.
        コミュニケーション研究(上智大学コミュニケーション学会),29,pp17-27.
        [1998年秋に実施した農村型CATVへの質問紙調査に基づいて、放送のデジタル化が農村型CATVに否定的な与える可能性を具体的に指摘している。]

    15. 加藤保弥・中村 清(1998):
        日本におけるケーブルテレビ事業の構造的変化−財務資料から見た分析.
        情報通信学会誌第57号,16-1,pp49〜58.
        [『官報』に公開された財務諸表を使って、ケーブル事業を財務分析した類例のない試み。集計レベルでの検討にどう意義を認めるか、異論もあるかもしれないが、ケーブル事業の難しい側面を率直に明らかにしている。]

    16. 金子靖夫(2003):
        地域ケーブルテレビ再考 ケーブルネットワーク"いきいき富山"を中心に.
        富山国際大学地域学部紀要,3,pp***〜***.
        [未見]

    17. 小松崎清介(1974):
        自主放送は幻想か−CATV第二世代の進む道−.
        総合ジャーナリズム研究(東京社),69,pp29〜34.
        []

    18. 坂田義教(1976):
        CATVの生成と発展.
        新聞学評論(日本新聞学会),25,pp90〜108.
        [有線放送電話などとも対比しながら、共聴施設としてのCATVの普及過程などを整理し、CATVの機能の変化を捉えた、重要な論文。]

    19. 佐野匡男(1993・04・10):
        『初心者のためのケーブルテレビ講座』ニューメディア,***ps.
        [未見]

    20. 佐野匡男(1997):
        こんなことではダメになるケーブルテレビ.
        (連載・テレビが変わり、メディアが変わり、暮らしが変わる<その六>)
        マスコミ市民(マスコミ情報センター),343,pp58〜63.
        [学術論文ではないが、現場出身のCATV経営論の第一人者である著者の、基本的視点が明解に伝わる小文。]

    21. 佐野匡男・伊澤偉行(1995):
        『ケーブルテレビジョンの野望 放送事業のパラダイム転換』電気通信協会/オーム社,225ps.
        [未見]

    22. CATV研究資料センター・編(1984):
        『CATV(ケーブルテレビ)新世代』新紀元社,225ps.
        [未見]

    23. CATV研究資料センター・編(1984):
        『ケーブルビジネスの離陸(テイクオフ)』テレコム,190ps.
        []

    24. 島崎哲彦(1993・03・10):
        『「CATV」と「CS系放送」の発展と展望』学文社,196ps.
        [著者は市場調査の実務家だったが、この本の出版後、東洋大学の教員となった。本書は、大学院にもどった著者の修士論文を元にしたもの。内容は概して総花的で物足りないが、「難視聴対策型CATV」についての記述(pp17-21)は、類書にほとんど見られないものなので注意しておきたい。]

    25. 高橋信三(1970):
        『“第三のテレビ”CATV』現代ジャーナリズム出版会,***ps.
        [未見]

    26. 多喜弘次(1981):
        CATVの効用をめぐる諸問題.
        人間科学(関西大学大学院),17,pp3〜27.
        [未見]

    27. 多喜弘次(1982):
        地域生活情報媒体=CATV=の課題:津山放送・洛西ケーブルビジョン研究調査より.
        総合ジャーナリズム研究(東京社),103,pp120〜128.
        [未見]

    28. 多喜弘次(1991):
        情報化実証研究の閉塞.
        新聞学評論(日本新聞学会),40,pp82〜85.
        [。]

    29. 田中耕市(1999):
        佐賀県におけるケーブルテレビの地域的特性.
        地域調査報告(筑波大学地球科学系),21,pp161〜172.
        [若手の地理学徒により地域調査の一環としてまとめられた報告。唐津ケーブルテレビジョン、武雄テレビ、佐賀シティビジョンへの聞き取りやアンケート調査などに基づいてまとめられているが、CATV研究の専門家ではないため、基本的な認識に問題が含まれているのが残念。]

    30. 田村紀雄(1976・06・25):
        CATV都市・網野.
        『ひろばの思想−公園、緑地、風景の社会学』文和書房,pp110〜123.
        [初期自主放送局の一つ、京都府網野町の網野テレビへの訪問記。(文和書房はすでになくなっている)]

    31. 電子通信学会・編(1986・08・25):
        CATVの発展経緯.
        電子通信学会・編『ニューメディア技術シリーズ CATV』オーム社,pp1〜47.
        [技術書の中の一つの章だが、初期自主放送などについて若干の記述がある。]

    32. 戸村 弘(1997・03・31):
        『CATV事業のすべて 21世紀はCATVの時代』日本図書刊行会/近代文芸社,225ps.
        [未見(著者は青森ケーブルテレビ社長)]

    33. 鳥居 吉治(1998・09・30):
        ケーブルテレビ業界における競争と事業運営に関する研究.
        日本社会情報学会学会誌,10,pp59〜73.
        [1990年代においてケーブルテレビ業界が直面した電気通信やデジタル衛星放送との媒体間競争の状況に焦点を当てながら、ケーブルテレビ業界の課題を論じている。]

    34. 日本ケーブルテレビコンサルタント・編(1985):
        『ケーブルテレビ事業に成功する方法』電通,245ps.
        [未見]

    35. 野辺名 豊(19**):
        『一歩先取り デジタル放送』ダイヤモンド社,***ps.
        [未見]

    36. 林 茂樹(1991・04):
        地域情報化政策の浸透過程−農林水産省のMPISを事例として.
        中央大学文学部紀要(社会学科),1,pp**〜**.
        [後に、『地域情報化過程の研究』(1996)に収録。]

    37. 林 茂樹(1998・09・20):
        ケーブルテレビにおけるデジタル化の可能性
        −農村多元情報システム(MPIS)を中心として−.
        中央大学文学部紀要,174(社会学科第8号),pp1-28. []

    38. 半泊*よし*則(1988・11・01):
        衛星放送による小笠原の変化.
        地理(古今書院),33-11,pp26〜32.
        [小笠原におけるテレビ放送の歴史を跡づける中で、衛星放送の開始に伴い廃止されたCATVに触れている。]

    39. 平塚千尋(1993):
        コミュニティメディアとしての可能性−CATV初期における地域自主放送の試み その1.郡上八幡テレビ−.
        放送教育開発センター研究紀要,9,pp133〜148.
        [。]

    40. 平塚千尋(1994):
        コミュニティメディアとしてのテレビの可能性−CATV初期における地域自主放送の試み その2.新紀テレビ−.
        放送教育開発センター研究紀要,11,pp15〜47.
        [1965年から1969年まで和歌山県新宮市で自主放送を行った新紀テレビの経緯を、当時の地域社会や地域紙との関連を踏まえて、詳しく跡づけた貴重な報告。]

    41. 平塚千尋(1995・06):
        地域災害情報期間としてのケーブルテレビ.
        放送研究と調査,95/6,pp22〜29.
        [。]

    42. 平塚千尋・金澤寛太郎(1996・12):
        コミュニティメディアとしてのCATV 〜米子・中海テレビにおけるパブリックアクセス・チャンネル〜.
        放送研究と調査,96/12,pp22〜33.
        [。]

    43. 福住和将(1998):
        岡山県におけるケーブルテレビの立地特性.
        地域地理研究(地域地理学会),3,pp44〜56.
        [県域FMのない岡山県におけるケーブルテレビの立地動向を、県外FMやコミュニティFMとの関連などに注目して整理した報告。諸メディアの相互関係に注目している点が興味深い。]

    44. 藤岡伸一郎(1974):
        池田CATVをみる−ワインが生んだ自主放送網−.
        総合ジャーナリズム研究(東京社),69,pp35〜44.
        []

    45. 船津 衛・廣井■・田崎篤朗(1986):
        CATVの現状と将来像に関する調査.
        東京大学新聞研究所紀要,35,pp***〜***.
        []

    46. 放送批評懇談会・編(1982):
        『CATV(ケーブルテレビ)の時代 第3の映像文化を探る』紀尾井書房,351ps.
        [未見]

    47. 宮城悦二郎・保阪廣志(1981):
        宮古島における民放(CATV)導入とその影響.
        琉球大学法文学部紀要(社会学編),24,pp93〜166.
        []

    48. 安井忠次(1974):
        北海道における有線テレビ(CATV)とその社会的機能.
        札幌静修短期大学紀要,5,pp31〜36.
        []

    49. 八ッ橋武明(1996・01・31):
        多チャンネル・ケーブルテレビの加入決定と顧客満足.
        マス・コミュニケーション研究(日本マス・コミュニケーション学会),48,pp219〜236.
        [横浜ケーブルビジョンYCVのエリアの加入世帯/非加入世帯を対象とした調査の報告。]

    50. 八ッ橋武明(2001・12):
        「テレビちがさき」から第2代「ジェイコム湘南」へ ケーブルテレビのパラダイムシフトと地域情報化の行方.
        湘南フォーラム[?]/文教大学湘南総合研究所紀要,***,pp***〜***.
        [未見]

    51. 柳井道夫(1975):
        地域コミュニケーション組織の再編と展開−有線テレビ事業体の展開とその問題点−.
        成蹊大学文学部紀要,10,pp45〜67.
        [網野テレビ共同聴視施設組合の実態調査に基づいた報告。]

    52. 山田晴通(1988・01・01):
    53. 山田晴通(1988・11・01):
        「村のニューメディア」農村型CATV.
        地理(古今書院),33-11,pp40〜48(口絵p1).
        [長野県朝日村のMPIS施設、AYTの事例を通した農村型CATVの紹介。後に大幅加筆して、『新版 地域メディア』(1989)に収録。]

    54. 山田晴通(1989・03・15):
        CATV事業の存立基盤.
        松商短大論叢(松商学園短期大学),37,pp3〜68.
        [日本のCATVの発達を歴史的に展望し、CATVの性格に反映された立地地域による存立基盤の差異を検討した。]

    55. 山田晴通(1989・04・30):
        JCTVの事業展開と経営的成功の背景.
        新聞学評論(日本新聞学会),38,pp138〜151.
        [JCTVは、東京都心部で電電公社回線によるネットワークをいち早く構築し、またサプライヤーとしてCNNを供給した。その発展経過の概観。]

    56. 山田晴通(1989・05・24):
        長野県におけるCATVの普及とその意義
        北村嘉行,寺阪昭信,富田和暁,編著(1989)『情報化社会の地域構造』大明堂,pp231〜242.
        [いち早くCATVが広がった長野県における普及過程を跡づけ、階層効果と近接効果を軸とした普及構造を抽出した。]

    57. 山田晴通(1989・11・10):
        「農村型CATV」の実態.
        竹内郁郎,田村紀雄,編著(1989)『(新版)地域メディア』日本評論社,pp267〜280.
        [「農村型CATV」の展望と、長野県朝日村、および、北海道池田町の町営CATVの実状の紹介。]

    58. 山田晴通(1991・06・01):
        地域メディアの選挙報道.
        新聞研究(日本新聞協会),479,pp14〜16.
        []

    59. 山田晴通・音 好宏・藤田高弘(1992・03・15):
        沖縄県宮古島における地域メディアの現状と住民意識.
        松商短大論叢(松商学園短期大学),40,pp59〜92.
        [地上波民放のない地域で発達してきた宮古テレビの発展経過を、地域的背景の中で整理。]

    60. 山田晴通・阿部 潔・是永 論(1993・03・15):
    61. 若林芳樹(1988・11・01):
        都市におけるCATVの展開過程.
        地理(古今書院),33-11,pp33〜39.
        [CATVの普及過程を、全国規模で概観。]


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